下地清吉
有限会社沖縄長生薬草本社会長

薬草との向き合い方を原点から考える
春ウコンについて語るとき、「何に効くのか」「どんな効果があるのか」という問いが寄せられます。しかし私は、その聞き方自体に、少し違和感を覚えています。原点に立ち返ると、薬草は「効かせるもの」ではなく、人が本来持っている力に寄り添うものだったからです。
成分だけでは見えてこない薬草の姿
もちろん、春ウコンには多様な成分が含まれており、近年は抗酸化や炎症反応、免疫との関係など、さまざまな研究も進められています。けれども、薬草を成分の名前や数値だけで見てしまうと、その植物が本来持っている全体の姿を見失ってしまうことがあります。
植物を「丸ごと見る」ということ
私が大切にしてきたのは、植物を丸ごと見ることです。根茎の色、香り、苦味、粘り、育った土地、畑の状態、収穫までにかかった時間。その一つひとつが重なって、ようやく一つの薬草になります。特定の成分だけを取り出して考えるよりも、植物全体としてどう向き合うか。その視点を、私は長く大切にしてきました。

自然の力は「奪う」のではなく「授かる」
薬草と向き合ってきて強く感じるのは、人が自然に対して、何かを急いで求めすぎているということです。本来、自然の力は奪うものではなく、授かるものです。すぐに答えを求めるのではなく、日々の暮らしの中で静かに取り入れ、自分の体と向き合う。その積み重ねの中にこそ、薬草との本当の付き合い方があるのだと思います。
春ウコンと長く付き合うということ
春ウコンも同じです。即効性を期待して特別なものとして扱うよりも、長く寄り添いながら、自分の体調や暮らしを見つめ直すきっかけとして受け止める。その方が、この植物の良さは伝わりやすいと感じています。

急がず、過剰に期待せず、丁寧に見つめる
便利な時代だからこそ、土に根を張る植物の力を、急がず、過剰に期待せず、丁寧に見つめる。その姿勢こそが、私が春ウコンを通じて伝え続けたいことなのです。
栄養書庫発行 : 『QUICK SERIES Vol.1 春ウコン 沖縄で育まれた元気の秘密を知る』より















