エイジングケア・サプリメント情報発信メディア

栄養書庫 NUTRIENT LIBRARY

血管の弛緩がもたらす健康効果

血液中

水溶性ケイ素が血管におよぼす影響

水溶性ケイ素が血管におよぼす影響として、強度増強以外にも、血管を弛緩させて血流量を増やす効果が考えられます。

カルシウムイオンを増加させる

動脈と静脈は血管内膜の外側を平滑筋が包んでおり、特に動脈では平滑筋が厚くなっています(図1)。血管平滑筋はカルシウムイオン(Ca2+)の濃度に応じて収縮・弛緩して血管の太さを調節します。
神戸学院大学薬学部諸澤瑛らは2011年の日本毒性学会学術年会において、非晶質ナノシリカ(極小サイズの水溶性ケイ酸)が細胞内のCa2+を増加させることを報告しました。さらに翌年の同学会では、摘出したラットの胸部大動脈を非晶質ナノシリカに晒すと最大75%弛緩することを報告しました※1。

■血管の構造(図1)

血管の構造

一酸化窒素の産生を活発化させる

同大学の古田拓也らはこの動脈弛緩のメカニズムについて、同じくラットの摘出胸部大動脈を使った研究を行い結果を発表しました※2。血管内皮細胞から産生される一酸化窒素(NO)は血管を弛緩させることが分かっています。
古田らは、非晶質ナノシリカが血管内皮細胞に取り込まれると、細胞膜がCa2+用のチャネルを開口し、細胞内に流入して濃度が高まったCa2+によってNOの産生が活発化して血管の弛緩を促す、という作用モデルを提示しました(図2)。

■ Ca2+ によるNO 産生が血管を弛緩(図2)

非晶質ナノシリカによって血管内皮細胞の細胞膜表面にあるチャネルが開き、取り込まれたCa2 +がNO 合成酵素を刺激してNO 産生を促し、血管を弛緩・拡張させる。

血管を弛緩
※本図は論文内容を編集部で図化したものです。

血管弛緩の働きで血流が改善

このような非晶質シリカ(水溶性ケイ素)による血管弛緩の働きは、血管の傷害で血流が悪くなっている生活習慣病の改善に大きな可能性を秘めている、と言えるでしょう。

ケイ素イメージ

※1 諸澤瑛、他。 非晶質ナノシリカは細胞内遊離カルシウムイオン依存的に血管を弛緩する。第39回日本毒性学会学術年会 ポスター発表
※2 古田拓也、他。非晶質ナノシリカはCa2+/PI3K系シグナルを介する内皮依存性血管弛緩を惹起する。
日本薬学会 133回年会(2013年) 口演

栄養書庫発行 : 『Nutrient Library-28 水溶性ケイ素の健康・美容力』より

オンラインショップ
新規会員登録

栄養書庫オンラインショップを
ご利用されたい方は
新規会員登録をお願いします。

新規会員登録

栄養書庫への
お問い合わせ

栄養書庫へのご質問、ご相談、
メディア掲載希望の方は
お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ
トップへ戻る