αカロテン
カボチャやニンジンなどの緑黄色野菜のほか、アブラヤシから作られるパーム油にも豊富に含まれます。食物から摂取すると体内でビタミンAに変換されるビタミンA活性カロテノイド(プロビタミンAカロテノイド)です。
βカロテン
αカロテンと同様、ニンジンやモロヘイヤ、パセリなどに含まれ、パーム油にも含まれます。体内でビタミン Aに変換されるビタミンA活性があり、他のカロテノイドに比べて体内でビタミンAとしての利用率が高いのが特徴です。
ビタミンAとしての生理作用
ビタミンAは細胞の成長、視覚作用、骨の成長・再生、免疫システムの維持等に重要な役割を果たしています。特に日本人はビタミンAの摂取で植物由来食品の比重が高く、βカロテンは重要なビタミンA供給源となっています。
ビタミンAの欠乏は、乳幼児の角膜乾燥症から失明に至ることもある夜盲症や、成長阻害、骨・神経系の発達抑制、皮膚の乾燥・肥厚・角質化、免疫能低下などを引き起こすため注意が必要です。
βカロテンの不足に注意
厚生労働省研究班の「多目的コホート研究(JPHC研究)」によれば、βカロテンの不足によって胃がん発症リスクが約 2倍になるとの調査結果が発表されており、βカロテン欠乏には注意が必要です。
ただしビタミンAには過剰摂取による健康問題も指摘されているため、単体での摂取よりバランスの良い複数のカロテノイドが配合されたサプリメントを利用しましょう。βカロテンからビタミン Aへの変換は、ビタミンAの充足度によって調節されるため、βカロテン過剰摂取による健康問題は報告されていません。
栄養書庫発行 :『Nutrient Library-24 マルチカロテノイドの健康力』より