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栄養書庫 NUTRIENT LIBRARY

アスタキサンチンとは

マリンカロテノイドとも呼ばれる天然の赤い色素

アスタキサンチンとは、自然界に存在する色素成分カロテノイドの一種で、エビやカニなどの甲殻類やサケ・タイといった魚類など、特に海洋に広く分布する天然の赤い色素です。一般によく知られているβ-カロテンやリコピン、ルテインといった陸上植物由来のカロテノイドよりも地球上における存在量が多く、その理由は多様な海洋生物に含まれているためといわれています。ゆえにアスタキサンチンは「マリンカロテノイド」とも呼ばれているのです。

アスタキサンチンの研究が活発に

アスタキサンチンの研究は、1938年にオーストリア出身のノーベル化学賞受賞者リヒャルト・クーンがロブスターから赤い色素を単離したことをきっかけにスタートしました。最初に注目されたのはその色素で、アスタキサンチンの商業的利用は水産分野から始まります。世界各地で養殖業が盛んになるにつれ、サケ・マス・タイ・ハマチなどの養殖魚の色揚げ剤としてアスタキサンチンが広く利用されるようになったのです。その後、1982年に開催された日本水産学会春季大会において、『カロテノイドの抗酸化作用について』と題した革命的な研究発表が、幹渉博士(現・三重大学名誉教授)によって行われました。そのなかでアスタキサンチンの一重項酸素消去活性が初めて明らかにされ、抗酸化作用をはじめとするアスタキサンチンの生理活性の研究が大きく動き出したのです。

有効素材としてヒトの健康促進にも活用

以降、数々の研究によってアスタキサンチンの優れた機能性が次第に明らかになりましたが、ヒトの健康促進に活用するためには、サケなどの食品からだけでは所要量が足りず、天然資源を探索して大量生産する必要がありました。オキアミ、ファフィア酵母、ヘマトコッカス藻などが有力候補として挙がるなか、淡水性単細胞緑藻であるヘマトコッカス藻が最適と認められ、1994年には大量培養に成功。現在アスタキサンチンのヒトへの利用は、ヘマトコッカス藻由来のアスタキサンチンが主流となっています。

アスタキサンチンを蓄積したヘマトコッカス藻
アスタキサンチンを蓄積したヘマトコッカス藻

ヘマトコッカス藻について

コナヒゲムシ科ヘマトコッカスは、アスタキサンチンを高産生することで知られる単細胞性の微細藻類。成育に適した環境下では光合成によって増殖しますが、栄養分の不足や強い光にさらされるなど環境が何らかのストレス状態に置かれると、ヘマトコッカス藻は自己防衛のため休眠状態に形態変化します。この過程において大量のアスタキサンチンを細胞内に蓄積するのです。ヘマトコッカス藻は他の生物に比較してアスタキサンチン含有量が格段に高く、アスタキサンチンの商業生産に広く用いられています。

アスタキサンチン含有量

栄養書庫発行 : 『Nutrient Library-23 アスタキサンチン美容・健康力』より

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