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栄養書庫 NUTRIENT LIBRARY

人は百人の名医を持つ。その名医とは自然治癒力である<1>

小田真隆博士

京都薬科大学 薬学部 元教授
小田 真隆 薬学博士

克服の鍵は自然治癒力

私はこれまで大学にて教育・研究に携わり、細菌学を中心に「自然治癒力の向上」をメインテーマとして研究活動を続けてまいりました。約30 年前から薬剤耐性菌問題が今後の医療の脅威になるのではないかと考え、細菌そのものを直接攻撃するのではなく、生物が本来持つ「防御能力=免疫力」、つまり自然治癒力を高めることこそが、薬剤耐性菌や新興感染症を克服する鍵であると考えました。

自然治癒力の向上による結果

がん免疫療法で使用されている「丸山ワクチン」は、結核菌由来成分が自然治癒力を高めることで抗腫瘍効果を示すと考えられています。この研究に着想を得て、結核菌や放線菌の細胞表層に存在するミコール酸、特にトレハロースジミコレート(TDM)に注目しました。そしてTDM 誘導体を「ビザンチン」と名付け、特許を取得し、その免疫賦活作用について研究を進めました。その結果、ビザンチンは薬剤耐性菌に対する抗感染症効果、抗腫瘍効果、がん転移抑制効果、さらには抗アレルギー効果を示すことを動物実験レベルで明らかにしました。これらの多面的な作用は、自然治癒力の向上によるものだと確信しています。

ビザンチンと同じ作用の素材

私たちの研究グループは、ビザンチンを医薬品化することを目指しましたが、その過程には数多くの困難が立ちはだかりました。そこで「薬食同源」の理念に立ち返り、食経験のある素材の中にビザンチンと同等の作用を有するものが存在すれば、安全性の高い免疫賦活食品ができると考え、元東京大学副総長・水野傅一博士らによってマクロファージ活性化因子として発見された「パントエア菌由来リポポリサッカライド(LPS)」に注目しました。

マクロファージイメージ

小田 真隆(おだ まさたか)

薬学博士
自然免疫制御技術研究組合 主席研究員
京都薬科大学 薬学部 元教授

徳島文理大学薬学部卒業後、2005年助教、2009年講師を経て、2013年より新潟大学医歯学系総合研究科准教授に就任。2016年より京都薬科大学薬学部教授を務める。2022年に自然免疫制御技術研究組合へ異動し、LPS研究、LPS関連製品の開発、講演活動の他、生命科学的な知見に基づいた健康支援など幅広く活動している。

栄養書庫発行 : 『よくわかる健康サイエンス-14 自然治癒力と腸』より

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