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栄養書庫 NUTRIENT LIBRARY

マイナスイオンの力で人生100年時代

生体健康科学研究所 所長

寺沢 充夫 博士(工学)

寺沢充夫博士

マイナスイオンと聞いて思い浮かべるのは

みなさんは、マイナスイオンが豊富な場所とは、どこを思い浮かべますか? おそらく「滝の近く」や「森林」、もしくは「海辺」ではないでしょうか。こういった場所に行ったときに、爽やかな気持ちよさを感じた経験がある方は多いと思います。

この爽やかな気持ちにさせてくれるのがマイナスイオンです。イオンは空気中に存在する「負」の電荷を帯びた分子の集合体です。学術的には負イオンと呼ばれています。

当時のマイナスイオンのイメージ

私がマイナスイオンの研究に携わるようになったのは、玉川大学工学部で教授をしていた90年代後半からになります。水破砕式の『空気イオン発生器』が生体に及ぼす影響を調べて欲しいという依頼を頂いたのがきっかけでした。

当時の日本は何度目かの健康ブームが起こっている最中で、神秘的な響きを持つマイナスイオンの健康力が大きな注目を集め、様々な製品が開発されていました。その中には確かに粗悪な製品もあり、マイナスイオンはニセ科学というような声もありました。

滝や森林といった場所で感じる心地よさは、水が激しくぶつかり合って発生するマイナスイオンによるもので「レナード効果」と呼ばれています。さらに大気中には宇宙線や放射線などによって、常にマイナスイオンが発生していますが、現代は排気ガスや電磁波などにより、私たちの周りはプラスイオンで溢れています。

こうした自然界のマイナスイオンは癒し効果はあるものの、健康に影響を及ぼすほどの大きな効果はありません。そこで強制的にマイナスイオンを空気中に発生させる、さまざまな製品が誕生したのが2000年頃になります。

マイナスイオンと健康

マイナスイオンが私たちの健康にいい影響を与えることは、高田蒔博士(故)の生体マイナスイオンの研究で明らかになりました。博士が確立した電位治療器を用いたマイナスイオン療法は副作用がなく、健康を維持するために良いものであることが立証されていました。

ですが、空気中のマイナスイオンについては、測定の難しさもあり解明されていない部分も多く、2000年代に盛んにマイナスイオンの研究が行われました。その経過で、効く・効かないの論争にまで発展していきました。

私もその渦中にいた研究者のひとりでした。私はマイナスイオン環境下とプラスイオン環境下でそれぞれが与える生体への影響を、ラットを用いて研究していました。

マイナスイオンに曝露されたラットは学習面において有意に高く、脳脂質の酸化を抑えられた結果になりました。またいくつかの研究により、血糖値と乳酸値を下げ、ビタミンB₁の消耗を少なくし、生体に良い効果がもたらされる結果を得ることができました。

空気中のマイナスイオンは、そのイオン密度により、生体マイナスイオンと同じように健康維持に役立つものだと確信しています。

電子とイオンのしくみ

私事にはなりますが、私は定年退職を迎えた65歳のときに前立腺がんが見つかり、転移もしているため手術はできないと診断されました。そこで放射線治療と合わせてマイナスイオン療法を試してみたところ、PSA値が減少し、82歳の現在も元気に趣味の菜園を楽しむことができています。

人生100年時代と言われている昨今、マイナスイオンの力を借りて100歳近くまで元気で人生を楽しみたいと思っています。


寺沢 充夫(てらさわ みつお)

工学博士・生体健康科学研究所所長、元玉川大学教授

玉川大学大学院工学研究科電子工学専攻修士課程修了後、玉川大学工学部に勤務。1989年、1997年フランス(ストラスブール)の国立科学研究所・国立衛生医学研究所で短期学術研究、1993年から京都大学(医学部衛生学)研修員、2005年から昭和薬科大学研究生、2006年に玉川大学を定年退職し、同年に生体健康科学研究所所長に就任。AAAS(米国科学振興協会)会員。日本機能性イオン協会理事。一般社団法人テラヘルツ研究会理事など、統合医療専門員としても活躍中。

栄養書庫発行 : 『Nutrient Library-31 マイナスイオンの健康力』より

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