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栄養書庫 NUTRIENT LIBRARY

テストステロンと生活習慣病の関係

大きなお腹の男性

内臓脂肪の蓄積はLOH症候群の特徴的な症状

メタボリックシンドロームとは内臓脂肪型の肥満状態に高血糖、高血圧、脂質異常のうち2つが当てはまる状態です。主な原因は食べ過ぎと運動不足による脂肪の蓄積ですが、テストステロン・レベルの低下によっても脂肪が増えると言われています。特に内臓脂肪の蓄積はLOH症候群の特徴的な症状でもあるため、該当する人は大いに注意が必要です。

テストステロンと脳卒中

テストステロンの減少は、脳卒中および一過性脳虚血発作(TIA)の危険因子になることが分かっています。オーストラリアで70歳以上の男性を対象に行われた調査によると、テストステロンの濃度を比較したところ、テストステロン値の低いグループは高いグループと比べて脳卒中、TIAの発症リスクが高く、生存率が低下することが証明されました(図1)。

■高齢男性における脳卒中またはTIAの発症の予測因子としての男性ホルモン値(図1)

男性ホルモン値と脳卒中またTIA(一過性脳虚血発作)の関連性を評価するため、年齢、胴囲、医学的併存疾患、喫煙状態、糖尿病の有無、運動歴、過去のアルコール摂取など調整。テストステロン濃度の低値~高値で4グループに分け、生存率の推移を見たところ、最低値のグループの生存率が最も低くなった。またTIAの発症率は最低値グループで最も高かった。

男性ホルモン値グラフ

テストステロンと生活習慣病

また、順天堂大学の辻村晃らの研究では、血中テストステロン値が低下するとIMT(頸動脈内膜中膜肥厚度)が増し、動脈硬化が進行していることが明らかになっています(図2)。さらに血中テストステロン値の低下が、インスリン抵抗性に関する独立した因子となっているとの報告もあり、生活習慣病である糖尿病とも深く関連しています。

■動脈硬化とテストステロンの関係(図2)

中高年男性の動脈硬化の指標となる頸動脈内膜中膜肥厚度(IMT)を測定し、血中テストステロン値との関連性を解析したところ、血中テストステロン値が低下するのに合わせて動脈硬化が進行していることが明らかになった。

動脈硬化とテストステロン関係

テストステロンが様々なリスクを減らす

テストステロンは抗肥満効果を持っていると考えられ、肥満度とテストステロン値は片方が上がればもう片方は下がる逆相関の関係です。テストステロン・レベルの維持・向上はスリムで筋肉質な体を保つだけでなく、脳卒中や動脈硬化、糖尿病のリスクも減らしてくれるのです。

栄養書庫発行 : 『よくわかる健康サイエンス-4 テストステロンの健康力』より

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