
細胞は毎日、生まれ変わっている
私たちの体では、1日に約3,300億個の細胞が失われ、ほぼ同じ数が新しく生まれています。体は見えないところで、24時間休まず更新されているのです。
ところが、すべての細胞がきれいに入れ替わるわけではありません。紫外線、活性酸素、さまざまなストレスなどでDNAが深く傷つくと、細胞は修復したり、細胞死に至ったりするほか、分裂を止めた状態になることがあります。その中には、死なずに体内に残り続ける細胞もあります。
体内に残る「ゾンビ細胞」とは
それが老化細胞です。こうした細胞は、いわゆる「ゾンビ細胞」と呼ばれることもあります。老化細胞は、ただ働かなくなるだけではありません。その中には炎症に関わる物質を放出し、周囲の健康な細胞まで老化へ巻き込むことがあります。

老化細胞が周囲に及ぼす影響
加齢とともに、組織によっては細胞を新しく補う力が低下していきます。幹細胞の働きが低下することなどにより、組織を修復・再生する力が低下することがあります。さらに、蓄積した老化細胞の一部は炎症に関わる物質などを放出し、周囲の健康な細胞にも影響を及ぼして、老化を広げるものがあります。
老化は、単に細胞が減るだけの現象ではありません。老化細胞が蓄積し、周囲に影響を及ぼすことも、老化に関わる要因の一つと考えられています。
細胞のお掃除&リサイクル機能
では、細胞はどのようにして、内部に古くなったものや不要なものをため込まず、状態を保っているのでしょうか。その鍵の一つが、これから解説するオートファジー――細胞の「お掃除&リサイクル」の仕組みです。
参考:Sender R, Milo R. The distribution of cellular turnover in the human body. Nature Medicine. 2021. DOI:10.1038/s41591-020-01182-9, Childs BG, et al. Senescent cells: an emerging target for diseases of ageing. Nature Reviews Drug Discovery. 2017.
DOI:10.1038/nrd.2017.116
栄養書庫発行 : 『栄養書庫フォーカス-9 奇跡の活性 オートファジー』より





