健康寿命を損ねるロコモ
ロコモティブシンドロームが、大きな社会問題になっています。筋肉は使わないと1日約3%委縮して筋力が衰えてしまいます。さらに加齢とともに筋肉量は減少していきます。筋肉や骨、関節などの運動器の衰えが原因で、歩行や立ち座りなどの日常生活に支障をきたすことで健康寿命を損ねてしまうのです。
筋肉量が減るのは
最新の研究により、プロテオグリカンコラーゲン複合体は、加齢により衰えていく筋肉と持久力をサポートすることが分かりました(図1)。筋肉量が減るのは、体内で発生した炎症性サイトカインが、筋分解タンパク質を増加させるためです。若い時より筋肉が付きにくく落ちやすいのは、筋肉の材料になるアミノ酸の摂取量の不足に加えて、炎症性サイトカインの増加が関係していると考えられます。
■筋肉の合成・分解の仕組み(図1)
筋肉を構成するタンパク質が炎症性サイトカインにより分解されると、筋肉量が減少し身体機能の低下を招きます。プロテオグリカンコラーゲン複合体は、腸内免疫を介して制御性T細胞を活発化させ、炎症性サイトカインを減少し筋肉量を増加します。
筋肉が壊れるのを防ぐ成分は、プロテオグリカンコラーゲン複合体以外にありません
激しい運動をしなくても筋肉量が増加する
プロテオグリカンコラーゲン複合体は、制御性T細胞に働きかけて、筋分解タンパク質の働きを制御する唯一の成分です。さらに筋タンパク質の分解を防御するため、激しい運動をしなくても筋肉量を維持できる驚きの効果が判明しました。このことは、一日あたり8000歩未満の人に、プロテオグリカンコラーゲン複合体を摂取してもらった臨床試験でも証明され、筋肉量の増加、体脂肪率の減少が認められました(図2)。
■筋肉量の増加および体脂肪率の減少(図2)
ミトコンドリアは、筋肉の活動や発達、維持に不可欠です。加齢などでミトコンドリアの働きが低下することでも、細胞外マトリックスのコラーゲン成分が分解され、筋肉が減少するため、プロテオグリカンコラーゲン複合体を摂取することが有効と考えられます。
運動しなくても筋肉量が増加し、体脂肪率が下がりました
ロコモ対策の大きな可能性
プロテオグリカンコラーゲン複合体は、加齢による筋肉量の低下を防ぎ、維持・増加させることで健康寿命を損なうロコモ対策の大きな可能性が期待されています。
栄養書庫発行 : 『Nutrient Library-35 プロテオグリカン非変性Ⅱ型コラーゲン複合体の秘密』より