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栄養書庫 NUTRIENT LIBRARY

野草やウコンが語りかける自然の力<2>

下地清吉
有限会社沖縄長生薬草本社会長

下地清吉氏

宮古島の暮らしに息づく春ウコン

春ウコンは、特別な健康素材として生まれた植物ではありません。もともとは沖縄、とりわけ宮古島の暮らしの中で、ごく自然に使われてきた植物です。宮古島では「ウコン」と言えば春ウコンを指し、秋ウコンや紫ウコンよりも身近な存在でした。春先になると芽を出し、淡い色合いの花を咲かせる。その姿を見て、人々は季節の移ろいを感じ、体調を整える目安としてきました。

ウコン畑

沖縄の厳しい自然が育む春ウコン

この春ウコンが持つ力は、土地と切り離して語ることはできません。沖縄は亜熱帯の強い日差しと高い湿度、そして海に囲まれた独特の環境を持っています。海から運ばれる塩分の微粒子、激しい日照と雨の繰り返し、やせた土壌。こうした過酷な条件の中で、植物は生き延びるために自らを鍛えます。その結果、内側に蓄えられる性質や働きが変わってくるのです。

土地が育てる春ウコンの個性

私はこれまで、沖縄だけでなく、台湾、中国、東南アジアなど各地のウコンを見てきました。同じ春ウコンであっても、育つ場所が違えば、香りも色も力強さもまったく異なります。その中で、沖縄の春ウコンは明らかに性質が違うと感じてきました。それは成分表だけでは語れない、土地と植物が長い時間をかけて育んできた違いです。春ウコンは、沖縄の自然そのものを映した存在だと私は考えています。

春ウコン

それでも春ウコンを信じ続けた

それでも、春ウコンは最初から評価されていたわけではありません。育てて販売しようとしても、売れない時代が長く続きました。秋ウコンの方が分かりやすく、春ウコンは「地味」「苦い」「扱いづらい」とも言われました。私はやめませんでした。理由は一つです。身体が違ったからです。自分で摂って、感覚が違うと分かる。それなのに、売れないからやめるという判断はできませんでした。

強い日差し

妥協せず、本物を追い求めて

畑も、土も、種も、何度も変えました。同じことをやっているつもりでも、結果は毎年違う。「なぜだ」「何が違う」。何度も自分を疑いました。周りからは「そこまでやる必要があるのか」と言われましたが、妥協したら本物ではなくなる。そう思って、踏みとどまり続けました。

栄養書庫発行 : 『QUICK SERIES Vol.1 春ウコン 沖縄で育まれた元気の秘密を知る』より

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