MXフラクション : 生活習慣病予防への期待

MXフラクションとは？

神戸薬科大学の微生物化学（難波）研究室がMDフラクションの研究中に発見したのがMXフラクションです。同じマイタケ抽出成分であるMDフラクションもβグルカンですが、MXフラクションはβグルカンにα結合で側鎖（枝分かれ）がついたグルカンで、MDフラクションとは全く異なった化学構造を持った多糖体です。

MXフラクションの働き

その働きを調べると、血液中のブドウ糖の合成を抑えること、さらにはインスリン・レセプター（受容体）の感受性を良くする働きがあることが判明しました。これらの作用により、糖尿病治療の一助となる可能性があることがわかっています。また、善玉コレステロールには影響を及ぼさずに悪玉コレステロールだけを減らすため、動脈硬化を進行させる高脂血症を改善する働きが確認されました。簡単に言えば、MXフラクションはドロドロの血液をサラサラに変える力を持っているのです。末期がん患者の多くが、がんそのものによる痛みだけでなく、高脂血症や糖尿病、抗がん剤による副作用などで非常に辛い思いをします。まだ研究途上ですが、MXフラクションが血液をサラサラにし、また神経を圧迫していた腫瘍を退縮させることで痛みの軽減に役立つ可能性が期待されています。

生活習慣病のこわさ

生活習慣病とはその名の通り普段の生活習慣が発症や進行に深く関わる病気の総称で、改善と予防が大きな課題となっています。高血圧・脂質異常症（高脂血症）・糖尿病・肥満が代表的な生活習慣病で、これらは「死の四重奏」と呼ばれ、単独でも危険ですが、重複すると命にかかわるリスクが高まります。

生活習慣病予防への期待

コレステロールや中性脂肪の多い血液は、たっぷり脂が含まれているわけですからドロドロです。高脂血症とは、その名の通りドロドロ血液のことだといっていいでしょう。ドロドロの血液は流れが悪く、つまりやすくなります。さらに高脂血症は動脈硬化を進行させ血管を細くするので、よりつまりやすくなります。心臓の血管がつまれば心筋梗塞になり、脳の血管がつまれば脳梗塞になります。すなわち、ドロドロの血液は心臓病や脳血管障害の危険性を高めるということになります。糖尿病の血液もまた、糖分でドロドロになっており、流れにくくなっています。マイタケ抽出成分のMXフラクションは、血液中のコレステロールや中性脂肪を減らす働きがあるため、血管のつまりを防ぎます。その結果、生活習慣病を予防する効果がある可能性が考えられています。