ミトコンドリアのもっとも重要な役割は生命活動に必要なエネルギーを産み出すこと
私たちが生きていられるのは、酸素を吸い、口から栄養素を吸収して体内で生命活動に必要なエネルギーを絶えず作り続けているからです。そのエネルギーを作り出すのに重要な役割を担っているのがミトコンドリアです。
ミトコンドリアは、人間を含むすべての動物の細胞ひとつひとつの中に大量に存在する極小の器官で、私たちの生命活動に必要なほぼすべてのエネルギーを作り出しています。ミトコンドリアの大きさは0.001㎜ほどで、ひとつの細胞内にはミトコンドリアが数百〜数千個も存在しています。
成人の人体は約37兆個の細胞で出来ていますが、ミトコンドリアの重さの合計は体重の約10%にもなります。この目に見えないほど小さなミトコンドリアが存在しなければ、私たちの生命は誕生していなかったともいえます。
ミトコンドリアのピークは20代
私たちの生命活動に重要な役割を果たすミトコンドリアが元気な状態だと、運動機能の向上や疲労軽減、太りにくい体質など、健康的な身体を維持することができるのです。
しかし、ミトコンドリアは20代をピークに加齢とともに数も活性も低下していくため、食事から摂った栄養をエネルギーに変換できず肥満になったり、エネルギーが足りないことで疲労の蓄積や筋力の低下、肌の老化、記憶力低下、内臓の疾患など、様々な健康被害を引き起こしてしまいます。
栄養書庫発行 : 『よくわかる健康サイエンス-03 神様の贈り物 ミトコンドリア活性で老い知らず』より