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果物や野菜の中に眠っていたカロテノイドの宝物ルテイン

ケミンヒューマンニュートリションアンドヘルス主任研究員
フレデリック・カチック 博士

フレデリック・カチック博士

天然色素のカロテノイド

私はアメリカ農務省に勤務していた1983年、アメリカ国立がん研究所(NCI)の助成研究の一部として、アメリカで最も消費されている野菜と果物の分析を始めました。
この研究によって、こうした野菜や果物には当時、最も関心の高かったα-カロテン、β-カロテン以外に、天然色素のカロテノイドという化合物が約40種類含まれていることがわかりました。

ルテインもこのカロテノイドの一種で、緑や黄橙色のフルーツや野菜に豊富に含まれ、ヒトの血液、母乳、臓器や組織にも蓄積します。ヒトの体では特に眼底の網膜の中心部・黄斑部(おうはんぶ)に多く存在する色素です。

ルテインの「初めてのヒト実験」は、私自身に対してでした

私はこのルテインの研究を続け、1992年には私自身と私の同僚2名で「ルテインを用いた初のヒトへの補助栄養試験」を実施。この実験結果により、ルテインが抗酸化物として機能することを裏付けるデータを手にすることができました。

ルテインは驚くべき色素

その後も研究を重ねることで、ルテインが様々な形で健康に役立つ驚くべき色素であることがわかってきました。

ルテインは、欧米では40歳以上の大人の失明原因の第 1位となっている加齢黄斑変性(AMD)などの眼の疾患リスクを抑えるだけではなく、強い太陽光やブルーライトから眼の保護をする機能があることや、健康な眼と視覚機能を高める効果を持っていることが分かってきたのです。

ルテインが持つ、今後のさらなる可能性

ルテインは肌の毎日の機能を助け、日光による老化から肌を守るということがわかりました。ルテインは強い抗酸化作用を持っているからです。

さらに日光だけではなく、高エネルギーの可視光線であるブルーライトを吸収するフィルターの役割を果たすこともわかってきました。

2009年にはタフツ大学のJohnson博士がルテインとDHAを両方摂取することで眼の抗酸化機能と脳の記憶機能が改善するという研究結果を発表しています。

今後、非常に期待出来る領域として、ルテインと脳の健康に関する研究があります。
ルテインはヒトの脳の様々な部位に存在していることがわかっていますが、ルテインの脳の健康に関する研究は、今後もかなり重点的に行われていくことでしょう。

マリーゴールドからルテイン

また、私は1992年、インド産「マリーゴールド」というキク科の植物からルテインを分離・精製するプロセスを開発、1995年にはこの技術で特許を取得しました。

この「マリーゴールド」から精製するルテイン(FloraGLO ®ルテイン)は非常に高純度のルテインで、人間の身体に存在するルテインと同一のものです。
世界中の研究者、主要なビタミンメーカーなどは、このルテインの品質の高さと安全性に信頼を置いています。また、米国で初めて、食品・飲料への使用を認められたルテイン製品にもなりました。

ルテインの素晴らしさをご理解いただければ、幸いです。

マリーゴールド
提供/ケミン社

フレデリック・カチック(Frederick Khachik,Ph.D.)

ケミンヒューマンニュートリションアンドヘルス 主任研究員

メリーランド大学・化学生化学研究科上席研究員を経て、現在「ケミンヒューマンニュートリションアンドヘルス」主任研究員

栄養書庫発行 : 『Nutrient Library-10 ルテインの秘密』より

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