植物の抗菌・抗ウイルス作用
植物に病理微生物に対する抗菌、抗ウイルス作用があることは、古来よく知られています。
例えば、フィトンチッドに含まれるヒバ系材油の代表的な精油ヒノキチオールについては、結核菌、黄色ブドウ球菌、大腸菌、チフス菌などの活動を抑制する高い抗菌性が確認されています。
鳥インフルエンザウイルスへの実験
フィトンチッド希釈液の噴霧による実験では、H5N1亜型鳥インフルエンザウイルスに対して100パーセントの不活性化という結果が得られたとのレポート(検査証明機関:中国農業科学院ハルピン獣医研究所 京海証字第12686号※9:1での体外直接作用で400倍の濃度範囲内において10分間作用後の結果。100%の感染防止を保証するものではありません)があります。
フィトンチッドの拡散テスト
また、インフルエンザ罹患による休園児増加で悩まされていた保育園にて、継続的なフィトンチッドの拡散テストを実施したところ、インフルエンザによる欠席児童が激減したという報告もあります。児童たちもよく眠るようになり、アレルギー性児童のかゆみも抑制される効果も見られました。
新型コロナウイルスに対して
さらに最新のエビデンスでは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する不活化効果も確認されています。被験物質9に対してウイルス1の割合で混合し、室温で30分フィトンチッドエキスに接触させたところ、99.9%感染価を減少することが分かりました。このことから空間に浮遊する新型コロナウイルスに対して、感染予防できる可能性が示唆されました。
森のドームの秘密
フィトンチッドが形成する森のドームそのものに、病理微生物やウイルスを排除して生命力を健やかに育み、精緻な生態系を維持する秘密がありそうです。
栄養書庫発行 : 『Nutrient Library-18 フィトンチッドの秘密Ver.2』より