動脈硬化を食い止めるには
年齢を重ねるとともに、血管が張りを失い、硬くなるのが「動脈硬化」。その悪化を食い止めるには、悪玉といわれるLDL(低比重リポたんぱく)コレステロールと善玉といわれるHDL(高比重リポたんぱく)コレステロールのバランスを保つことが大切です。
コーヒーのポリフェノール
近年の研究で、コーヒーはHDLコレステロールを活性化させ、LDLコレステロールが増えるのを防いで両者のバランスを保つ働きがあることがわかってきました。その秘密は「ポリフェノール」。コーヒーには、緑茶の約2倍のポリフェノールが含まれます。また、コーヒーに含まれるポリフェノールは抗酸化作用が強く、身体への吸収も抜群です。
血管が詰まる原因
血管が詰まる原因は、血栓と呼ばれるたんぱく質の塊ですが、出血を止めるなど、本来人体にとって大切な働きをします。通常は役目が終わると「血栓溶解酵素」の働きで溶けてしまいますが、加齢などでこの酵素がうまく働かない場合に固まったままの血栓が全身の血管をめぐり、心臓や脳の近くで詰まると、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすのです。
毎日のコーヒーが役立つ
倉敷芸術科学大学の須見洋行教授が行った人工的に作った血栓にコーヒーの抽出液を加える実験によると、血栓溶解酵素が活性化され、血栓が溶けることが確認できたそうです。
毎日、数杯のコーヒーを飲むことが、サラサラの血液としなやかな血管を保つのに役立ちそうです。
栄養書庫発行 : 『Nutrient Library-5 コーヒー豆の健康・美容力』より