年齢とともに防御機能が低下する
体には本来、酵素によって活性酸素の過剰な活動を抑える働きが備わっていますが、年齢を重ねるとともに体内で作られる抗酸化酵素の量は減少していきます。抗酸化物質の補給をすることで、酵素によって処理しきれなくなった活性酸素の害から体を守り、生活習慣病やがんのリスクを低減し、老化のスピードを緩やかにすることができると考えられます。
抗酸化物質で活性酸素を無毒化する
代表的な抗酸化物質としては、ポリフェノール類、カロテノイド類が知られています。DNAを損傷から守り、炎症を抑制するとともに、がん予防にも働くと考えられています。いくつかのビタミン類もまた、抗酸化物質として働きます。
■プルーンの抗酸化力は群を抜いている
プルーンには抗酸化物質として働くビタミンAやβ-カロテンが豊富に含まれているほか、ポリフェノールの一種であるネオクロロゲン酸が多く含まれています。
ネオクロロゲン酸は、ヒドロキシ桂皮酸ファミリーに属するフェノール類で、強力な抗酸化作用があることがわかっています。
カリフォルニア大学デーヴィス校の研究チームでは、ネオクロロゲン酸が LDL(いわゆる悪玉コレステロール)の試験管内酸化を大幅に阻害したという結果を得ています。LDLの酸化は、冠動脈疾患につながる最初の段階であることから、フェノール類はLDLに対し抗酸化物質として作用することにより、動脈硬化の進行を遅らせる効果があると考えられます。また、プルーンとプルーンジュースに含まれるフェノール類組成の定量を行ない、プルーンがヒドロキシ桂皮酸の含有量が最も多い食品であるということを確認しました。
(J..Agric..Food.Chem..1998,.46,.1247-.1252)
■野菜や果物の抗酸化物質値
ORAC(酸素ラジカル吸収能)は活性酸素消去能を数値化したもの。
栄養書庫発行 : 『Nutrient Library-27 カリフォルニアプルーンの秘密』より