幹細胞増強素材として有効
放射線を浴びて骨髄が損傷した試験用マウスに、麹菌発酵大豆抽出物・麹多糖を与えたところ、マウスの骨髄細胞が増殖活性化し、幹細胞増強素材として有効であることが明らかにされました。
麹菌発酵大豆抽出物は特許権を取得
2011年8月5日、麹菌発酵大豆抽出物は幹細胞増強素材として特許権(特許第 4795618号)を取得しました。この特許取得により、天海博士の長年の研究が実を結びました。なぜなら、博士の開発した麹菌発酵大豆抽出物が、放射線被ばく等による障害に対し、その改善のために必須とされる造血幹細胞の増殖活性化を実現することが認められたのですから。
麹多糖への期待が広がる
主役は味噌蔵の奇跡と同様、大豆と麹菌。戦争の悲劇に端を発する長年の仮説は証明されました。しかし、麹菌発酵大豆抽出物・麹多糖への期待は、被ばく対策、放射線治療の副作用の軽減だけにとどまりません。
たとえば、血液中の赤血球にあるヘモグロビンは、肺で取り込んだ酸素を体内のさまざまなところに運ぶ役割を担っていますし、白血球は細菌などが体内に侵入したときに殺菌するなど身体を守るために機能しています。また、血小板には血管が損傷したときに止血する作用があります。
幹細胞増強というオールマイティの働きが証明された成分
大切な血系幹細胞の活性化だけでなく、麹菌発酵大豆抽出物・麹多糖の増強効果は、他の幹細胞にも同様の働きを示すことが明らかにされています。幹細胞増強というオールマイティの働きが証明されたこの成分には、いま超高齢化社会対策としてあまりに大きな期待が寄せられています。
明らかにされた働き
麹多糖を用い、雌性ICR/JCLマウスに放射線を全身照射(8GY)後、同系ドナーマウスの骨髄細胞を移植し、脾コロニー法による造血幹細胞増強効果を確認した。
麹多糖投与により照射対照群に比べ、細胞増殖の活性化は高値を示した。(矢印部分)
栄養書庫発行 : 『Nutrient Library-19 麴多糖の秘密』より