食べる順番
糖化予防には、何から食べるか、食事の順番も重要です。血糖値を上げやすい(GI値の高い)食材・食品(炭水化物など)は後回しにして、まず野菜から食べましょう。野菜に多く含まれる食物繊維は糖質の吸収を抑え、血糖値の急上昇を防いでくれます(図1)。また食前にヨーグルトを食べるのもおすすめです。ヨーグルトのたんぱく質には血糖値を下げるインスリンの分泌を促す作用があり、また、ヨーグルトの乳酸は、食べたものの胃から小腸への移動時間を遅らせるため、小腸での糖の吸収が穏やかになり、血糖値の急上昇が抑えられます。
ゆっくり噛んで食べる重要性
また、ゆっくり噛んで食べることが重要です。私たちが満腹感を感じるのはホルモンの一種「レプチン」の働きです。レプチンは、食べ始めから20〜30分で分泌されはじめ、血液中のレプチン濃度が上がると、脳が「もう満腹です」というシグナルを出して食欲を低下させます。早食いはこのレプチンの恩恵にあずかれません。
6:2:2の栄養バランス
現代の女性の傾向として、既にやせ型の体型にも関わらず、さらにやせたいと思っている人が多くいます。必要以上に皮下脂肪を減らすと、冷え性の原因を引き起こし、ホルモンバランスを崩してしまう可能性もあります。肥満の目安になるBMI数値(図2)は22〜25が標準(日本肥満学会の基準※)ですが、この数値が18.5以下の人はダイエットを避け、炭水化物:たんぱく質:脂肪=6:2:2というバランスのとれた食事を心がけましょう。
※BMIの基準値は国や、日本の各学会によっても異なります。
栄養書庫発行 : 『よくわかる健康サイエンス-1 抗糖化ってなに?』より