末梢性疲労と中枢性疲労
疲労は、筋肉そのものが一時的に能力を低下し収縮しにくくなる「末梢性疲労」(肉体的疲労)と、身体活動を続ける意欲やモチベーションが低下してしまう「中枢性疲労」(精神的疲労)に大別されます。
末梢性疲労の原因
末梢性疲労の原因となるのは、エネルギー不足と疲労物質の蓄積です。運動時に筋肉を収縮させる主なエネルギー源は糖質と脂質で、通常この二つは均等な割合で利用されますが、激しい運動をすると筋グリコーゲンなどの糖質がエネルギーとして利用される割合が多くなり、さらに運動が長時間に及ぶと体内に貯蔵されているグリコーゲン量が減少して筋肉収縮のためのエネルギーを生み出すことができなくなってしまうのです。
アスタキサンチンが脂肪や脂質をエネルギーに変える
しかしアスタキサンチンを摂取すると、運動のエネルギー源として脂肪が優先的に利用され、糖質の利用が抑えられることがわかっています。これは体内に蓄積されている脂肪や、摂取した脂質をアスタキサンチンがエネルギーに変えやすくしているためだと考えられています。
効果的な筋力アップトレーニング
アスタキサンチンを摂取すると、持久力が高まり、疲労回復も早いことから、より効果的な筋力アップトレーニングが望めます。これがアスタキサンチンが、近年プロ・スポーツ選手からも注目を集めている所以なのです。
アスタキサンチンをマウスに4週間摂取させたところ、運動中のエネルギー基質として、より多くの脂質が利用されたことを観察した。
ランニング後のマウスの筋肉中に含まれるグリコーゲン量を測定したところ、アスタキサンチン摂取群において運動による減少抑制がみられた。
栄養書庫発行 : 『Nutrient Library-23 アスタキサンチンの美容・健康力』より