体内に過剰な血糖を作らない食事
様々な障害を招く「糖化=からだの焦げ」を予防、抑制するには、体内に過剰な血糖を作らない食事が重要です。そこで注目されるのが食品のGI値、GL値と呼ばれる数値です。
GI値とは
GI(Glycemic Index:グリセミック・インデックス)値は、食品が血糖値を上昇させるスピードを数値化したもの(ブドウ糖100g摂取時の血糖上昇を100%としての比率:図1)で、GI値が低いほど糖質の吸収が穏やかで、急激な血糖値の上昇が少ないことを示します。一般的にGI値70以上は高GI、55〜70は中GI、55以下は低GIとされ、血糖値を上げやすい食品の目安になります。
GL値とは
しかしGI値は食品中に含まれる糖質の量を考慮していないため、GI値が高くても100gの食品中に含まれる糖質が少なければ、実際の影響は小さいことになります。その点を改善するためGL(Glycemic Load:グリセミック負荷)値が考案されました。GL値=食品100gに含まれる糖質量(g)×GI値÷100で算出され、100gという常識的な食事量にどれだけ血糖値上昇リスクが含まれているかが分かります(図2)。
食品のGI値、GL値を考える
主な食材のGI値とGL値(図3)を参考にするとメタボリックシンドローム等を予防、抑制する意識付けとなるでしょう。ただし、GL値が高いからと食べるのをやめるのは危険です。糖質は人間にとって必須の栄養であり、摂らなければかえって病気になってしまうのです。
栄養書庫発行 : 『よくわかる健康サイエンス-1 抗糖化ってなに?』より