
健康はホメオスタシス(恒常性)が働いているから
私たちの身体が健康でいられるのは、ホメオスタシスという生体恒常性が働いているからです。生体恒常性のために、体内では自律神経系・ホルモン(内分泌系)・免疫系が、相互作用により維持されています(図1)。
■ホメオスタシスは相互作用(図1)
ホメオスタシスのバランスを崩す主な原因は、過度な緊張や過労、偏った食生活、環境の悪化、薬の過剰摂取などです。これらが精神的・肉体的にストレスを与え、生体恒常性が崩れることで、病気や不調の原因となります。

身体は脳から神経を通じて出される指令によってコントロールされています。自らの意思によるものが脳脊髄神経、意思とは無関係に働いているのが「自律神経」※です。呼吸や心拍、血圧、体温、排尿などは、自律神経によってコントロールされています。
身体の恒常性を保つために
そして身体の恒常性を保つために、脳からはさまざまな情報が絶えず全身に発令されています。この情報には自律神経による『神経系調節』と内分泌による『液性調節』があります。神経伝達物質が放出されるとすぐに分解されてしまうのに対して、内分泌系のホルモンによる伝達は持続的に効果を発揮します。(図2)。
■自律神経系と内分泌系の働き(図2)
私たちの身体は、電気信号による神経伝達と血流を使った情報伝達の両方の良い所を使って恒常性を維持しようとしています。たとえばストレスが大脳新皮質でキャッチされると、神経伝達物質が分泌されて自律神経が働き、それを受け取った視床下部から副腎皮質刺激ホルモンが分泌され、免疫を発動させます。

健康維持は自律神経・免疫・ホルモンのバランスが取れていること
さらに健康な状態を維持するには、病原体や微生物、ストレスなどの外部から受ける攻撃を防御して戦わなければなりません。そのために「免疫」が働き病原体に応答してサイトカインが免疫細胞へ指令を出します。
ホメオスタシスは、長時間ストレスにさらされることでも相互作用が崩れてしまい、ホルモンの分泌量が減るなど悪循環に陥ってしまうので注意が必要です。
※自律神経には、刺激に応じて身体機能を働かせる「交感神経」と身体機能を元の穏やかな状態に戻す「副交感神経」があり、相反する働きをしています。
栄養書庫発行 : 『よくわかる健康サイエンス-7 成長ホルモンを味方にする本』より

