肌に潤いを与える3大成分
肌にハリやツヤを与えてくれる3大成分はヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンです。特に肌の若々しさを保つヒアルロン酸は、加齢に伴って減ってしまいがちです。
LPSの働き
LPSには、体内のヒアルロン酸を増やす働きがあると考えられています。この働きに関係するのが、肌にある線維芽細胞です。線維芽細胞は、肌の生まれるもととなる細胞で、ヒアルロン酸やコラーゲン、エラスチンなどを作っています。LPSがマクロファージの動きを活発にすると、線維芽細胞が増えていき、作られるヒアルロン酸も増えるのです。
線維芽細胞とヒアルロン酸が倍に
下図は、この一連の流れを実験したものです。線維芽細胞の培養液に、LPSで活発になったマクロファージの分泌物を加えたところ、線維芽細胞の増える速さは2倍に高まり、ヒアルロン酸の量は4倍に増えることが明らかになりました。
■線維芽細胞増殖因子(FGF2)遺伝子の発現量と線維芽細胞の増殖速度
■線維芽細胞におけるヒアルロン酸合成酵素遺伝子の誘導
スキンケア分野でのLPSの役割
ヒアルロン酸はもともと分子の大きい成分で、体に吸収されにくいといわれています。そのため、ほとんどの化粧品やサプリメントには、分子を小さくしたヒアルロン酸が配合されています。この分子の小さいヒアルロン酸は体に吸収されやすい反面、早く分解されてしまう弱点を持っています。
これらのことから、体内のヒアルロン酸を増やすことは、肌のハリやツヤのアップにとても有効であると考えられています。スキンケアの分野でLPSが注目される理由は、ここにもあるのです。
栄養書庫発行 : 『Nutrient Library-13 パントエア菌LPSの美肌力』より