免疫システムと健康
私たちの身体には免疫システムという病原菌やウィルスなどの異物から体を守る仕組みがあり、この免疫システムが正常に働くことによって健康を保っています。
日本人の約2人に1人
ある特定の異物(ダニや花粉、食物など)に過剰に反応して、症状が引き起こされることを「アレルギー反応」といいます。乳児期にアトピー性皮膚炎を発症すると、その後、食物アレルギーや喘息、アレルギー性鼻炎などを次々に発症していく傾向が多く、日常生活に支障をきたすやっかいな病気です。
2014年の厚生労働省の調査によると、日本人の約2人に1人がなんらかのアレルギー疾患を持つことが分かりました。この数は年々、増加傾向にあると報告されています(図1)。
■アレルギー疾患患者数の年次推移(図1)
平成26年10月中旬の3日間で、継続的に医療を受けている人の数を算式により推計した。アレルギー疾患により、医療機関を受信する患者数は、増加傾向である。
カンナビノイドの働きを正し、免疫調節効果を発揮する
CBDは世界中の多くの研究者により抗炎症作用が認められ、カンナビノイドCB2の活性化を通じて、免疫調節効果を発揮することが知られています(図2)。
■CBDがアレルギー性皮膚炎の炎症反応を調整する(図2)
CBDは、皮膚の角化細胞にあるTRPV1チャネルとカンナビジオール受容体、CB2に働きかけ、アレルゲンによる皮膚炎症反応時に生じる炎症性サイトカイン産生を調整する。
アレルギー症状の軽減と予防
2018年に発表されたマウスを使ったアルレギー性喘息の研究では、気道過敏症の炎症を抑える効果が認められたと報告されています。このことから、CBDには過剰に働きすぎた免疫によって起こるアレルギー症状を軽減する効果が期待できると言えます。
またCBDの最大の特徴とも言えるエンド・カンナビノイド・システムを活性化することで花粉症などになりにくい身体を作る、という予防の面からも今後の研究への期待が高まっています。
栄養書庫発行 : 『Nutrient Library-29 CBDの秘密』より