
水素は初期消火隊
水素の大きな気泡は、水上に浮上するが、水素ナノバブルは、ほぼ同一の水平面で、浮沈なく激しく動き回ることが判明した(図1)。なので、水素は、活性酸素が共存する場合、活性酸素との接触効率/ 反応性が迅速であり、素早く活性酸素を消去することができる。言わば「激動すれば頻触する」ことになる。よってガン予防物質としての資格要件を満たしていることを示唆する。水素が、活性酸素に対する言わば、“火消し”への出動の速さが随一の“初期消火隊”たる所以である。
目視できないナノバブル(超微細な気泡)は、目視できる大きな気泡(マクロバブル)よりも寿命が長い【図1】

♦水素風呂や水素飲水器(サーバー)で生成した時に、目視できるマクロバブル/マイクロバブルは短寿命であり、活性酸素を消去する効力は大きくはない。
♦他方、水素ナノバブルは、バブル表面が負電荷を帯びているため、寿命が長く、活性酸素の消去に働く。
細胞膜、細胞内部、核内部へ
水素ナノバブルが運動する軌跡からバブル直径と分布を筆者らが解析した結果、水素ナノバブルが、水素分子、約1万個の集合体であること、及び、ヒト皮膚細胞の平均直径の約150 分の1のサイズであることを検証した(図2)。そのため、水素分子はナノバブルの形で細胞膜を透過して、細胞内部へ、さらに核内部へ浸透することが示唆された。
細胞サイズの約150 分の1【図2】
♦水素ナノバブルの濃度とサイズを計測するために、レーザー光線ハレーション(跳ね返り)バブル運動追尾法(NanoSight 法)を用いた結果、水素ナノバブルは、1 個あたり1.17 万個の水素分子が収納されていた。
♦その平均径は、94nmであり、ヒト皮膚細胞の約150 分の1 のサイズであることが判明した。
♦水素分子は、地球上で最小サイズの“分子”であると同時に、その“ナノバブル”も極めて微小であるために、細胞内部へ浸透しやすいことが立証された。

栄養書庫発行 : 『ガンを防ぐ水素生活術』より

