水素による美顔効果を科学的に検証する

美顔の敵、毛穴の黒ずみ

いわゆる「美顔」のために洗顔や毛穴ケアが推奨されています。一方、肌が美しくない状態の代表として、多くの人が毛穴の黒ずみを挙げます。この黒ずみは「角栓」と呼ばれ、毛穴にある皮脂腺が分泌する油分が活性酸素と反応して酸化し、劣化した角質と固まって毛穴を塞いでいるのです。県立広島大学三羽教授の研究室では毛穴に詰まりやすい角の水素水による除去効果を検証しました。

水素による角栓の排出のメカニズム

36歳女性の小鼻を水素温水と通常温水で洗い、排出した角栓を電子顕微鏡で調べると、通常温水では少量の角栓が排出され、水素温水ではさらに多量の角栓の排出能力が確認されました（図1）。水素温水による角栓排出のメカニズムは、毛穴に詰まった角栓を水素が還元分解することによると考えられます。

■水素温水による角栓クレンジング効果（図1）

36歳、女性の小鼻から水素温水／通常温水で処理して排出させた角栓の走査型電子顕微鏡写真

水素のクレンジング効果

さらに三羽教授の研究室では、非毒性で安定している酸化鉄マイクロ粒子を利用した水素パック剤を作成し、皮膚状態の改善効果を検証しました。毛穴深部まで届く極小の酸化鉄マイクロ粒子はコロイド状（膠質）溶液で、通常は磁力がありませんが、磁石を近づけると磁力が発生して引き寄せられます。この溶液に水素を溶かし、小鼻に塗り、角栓除去シートに写し取って顕微鏡撮影すると、大きな角栓クレンジング効果を示しました（図2）。