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栄養書庫 NUTRIENT LIBRARY

オートファジーとゾンビ細胞 ―細胞の老化を考える

細胞内リサイクル工場の輝き

細胞の中にも、古くなった部品がある

私たちの体は、24時間止まらず働いています。細胞も同じです。細胞が活動するなかで、古くなったタンパク質や傷んだミトコンドリア、使い終えた細胞部品などが生じます。こうした不要なものが細胞内に蓄積すると、エネルギーをつくる力や修復する力が低下することがあります。また、こうした細胞内の変化と、いわゆる「ゾンビ細胞」と呼ばれる老化細胞との関係も研究されています。

細胞の中で働く「お掃除屋さん」

この不要物を片づける仕組みのひとつがオートファジーです。細胞内の清掃システムであるオートファジーは、いわば細胞の中の「お掃除屋さん」。オートファジーでは、分解する対象を二重の膜で包み込み、オートファゴソーム=回収袋をつくります。
回収袋は、リソソーム=分解工場と融合します。リソソームに含まれる酵素が中身を細かく砕き、アミノ酸や脂肪酸などにします。こうして生じた成分は、新しいタンパク質づくりやエネルギー産生などに再利用され、細胞の維持や修復を支えています。

オートファジーのはたらき
回収袋と分解工場

参考文献:DOI 10.1002/path.2697

全身の細胞を支えるメンテナンス機能

この働きは、肌や筋肉だけの話ではありません。脳、心臓、肝臓、腸など、全身のさまざまな細胞が自分の中を整え、正常に働き続けるために備えている生命の基本機能です。
この回収・分解・再利用の働きが低下すると、細胞内に不要なものが蓄積しやすくなり、細胞の正常な働きが妨げられることがあります。つまり、オートファジーはゴミを捨てるだけの仕組みではなく、細胞の中を整え、機能を維持するためのメンテナンスシステムなのです。

細胞は、つくる力だけでは正常な働きを維持できません。いらないものを片づけ、再び使える材料へ戻せるか。それも、健康と老化を考えるうえで重要なポイントです。

栄養書庫発行 : 『栄養書庫フォーカス-9 奇跡の活性 オートファジー』より

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