アレルギーと麴菌発酵大豆抽出物、麹多糖
日本人の 20~30%が何らかのアレルギー症状に悩まされており、その数は年々増加しています。にもかかわらず、アレルギー疾患に対する治療のほとんどは対処療法で、未だに根本治療が確立してないのが現状です。
ところが、麹菌発酵大豆抽出物、麹多糖には、様々なアレルギー疾患に対する改善効果が認められています。それはなぜでしょうか?
シンバイオティクスの目覚ましい健康効果
麹菌発酵大豆抽出物には3つのチカラ、プロバイオティクス※1・プレバイオティクス※2・バイオジェニックス※3が備わっています。
このうちのプロバイオティクスとプレバイオティクスを両方一緒に摂ることが、腸内環境の改善にとても効果的であるとされており、この両方を一緒に摂ること、または両方が含まれた食品を摂取することをシンバイオティクスといい、その目覚ましい健康効果が注目されています。
様々なアレルギー症状に麹菌発酵大豆抽出物が働く理由
麹菌発酵大豆抽出物、麹多糖は、このシンバイオティクスのチカラによって、アレルギーを起こす主な要因である免疫細胞 Th1細胞とTh2細胞の免疫バランスを整えることがわかりました。アレルギー反応で過剰になっているTh2細胞の反応を抑えることで、花粉症やアトピー性皮膚炎、さらにはピーナッツアレルギーなどの食物アレルギー疾患に対しても有効に働くことが、米国マウントサイナイ医科大学との共同研究で明らかになっています。
細胞から免疫バランスを整える、だから麹菌発酵大豆抽出物は様々なアレルギー症状の改善に役立つのです。
■食物アレルギーに対するエビデンスの概略①
代表的な乳酸菌であるLGG乳酸菌を与えた群では、ピーナッツ特異IgE産生について有意な差はみられませんでした。一方、麹菌発酵大豆抽出物(麹多糖)の摂取によって有意に、かつ用量依存的にピーナッツ特異「IgE」の産生を抑制しており、治療的な効果が得られることが確かめられました。
■食物アレルギーに対するエビデンスの概略②
ピーナッツアレルギーのマウスを使った動物試験では、麹菌発酵大豆抽出物が特異抗原に対して選択的にTh2サイトカインを抑制し、Th1サイトカインを誘導するこよによって、免疫細胞「Th1細胞」と「Th2細胞」のバランスを整える働きが確かめられました。
※1 プロバイオティクス : ヒトにとって有用な生きた善玉菌を摂取する
※2 プレバイオティクス : 善玉菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維を摂取する
※3バイオジェニックス : 腸内フローラを介さず体に直接作用する成分を摂取する
栄養書庫発行 : 『Nutrient Library-19 麴多糖の秘密』より