エイジングケア・サプリメント情報発信メディア

栄養書庫 NUTRIENT LIBRARY

美肌への近道は表皮ブドウ球菌を増やすこと

表皮ブドウ球菌

表皮ブドウ球菌は皮膚の善玉菌

皮膚常在菌は、皮膚の最も外側の約0.1㎜ぐらいの厚さに棲んで活動しています。善玉菌である表皮ブドウ球菌は、ブドウの房状に集まる球状の菌で、皮脂をグリセリンと脂肪酸に分解します。少量の脂肪酸は肌を弱酸性にして、悪玉菌が棲みにくい環境を作り、グリセリンで肌を保護しています(図1)。

■美肌を作る表皮ブドウ球菌(図1)

皮膚常在菌は皮膚の表面や毛穴の中に約20 種類、数百億個も存在しています。表皮ブドウ球菌は、肌に潤いを与えるグリセリン関連物質を作り、黄色ブドウ球菌を退治する抗菌ペプチドを産生し、肌を守る美肌菌とも呼ばれる働きをしています。

肌表面
美肌菌の効果

アクネ菌とマラセチア菌

アクネ菌はニキビ菌としても有名ですが、通常は表皮ブドウ球菌と同じように脂肪酸(有機酸)を作り出して、肌を弱酸性の状態に保ちます。ただし、毛穴が詰まって酸素がない状態になると炎症を起こしてニキビの原因になります。マラセチア菌は真菌というカビの一種ですが、皮脂を栄養分として健康な皮膚では特に悪さはしませんが、皮脂が過剰分泌されると増殖して、脂漏性皮膚炎やフケの原因になることもあります。

表皮ブドウ球菌を増やすことが大切

悪玉菌の黄色ブドウ球菌は、見た目は表皮ブドウ球菌と似ているものの、アトピーや食中毒などの原因となります。アルカリ性に肌が傾くことで活発になるので、洗顔のしすぎなどで肌がアルカリ性になると増えて、炎症やかゆみを引き起こすことがあります。同じく悪玉菌のレンサ球菌は、細かい傷に侵入して皮膚炎を起こします。
表皮ブドウ球菌、アクネ菌、マラセチア菌は、こうした悪玉菌がすみにくい肌環境を作ります。ただしマラセチア菌は増えすぎると問題を起こしてしまうこともあるので、キメの整った美肌を作るためには、皮膚常在菌の善玉菌ともいえる表皮ブドウ球菌を増やしてあげることが大切なのです。

■表皮ブドウ球菌5つの働き

➀保湿成分をつくり、皮膚のうるおいを保つ
皮脂をエサに作るグリセリンが肌の水分量を保持します

➁皮膚を弱酸性にして抵抗力を維持する
皮脂や汗、角質をエサにして有機酸が弱酸性の肌を作ります

➂悪玉菌による炎症を防ぐ
産生した抗菌ペプチドにより悪玉菌の増殖を抑えます

➃ターンオーバーのリズムを整える
保湿力を高めて角層を保持することで肌荒れを防ぎます

➄紫外線を吸収して肌の老化を防止する
バリア機能の強化により紫外線による活性酸素の発生量を抑えます

栄養書庫発行 : 『よくわかる健康サイエンス-5 美肌菌きれい研究ブック』より

オンラインショップ
新規会員登録

栄養書庫オンラインショップを
ご利用されたい方は
新規会員登録をお願いします。

新規会員登録

栄養書庫への
お問い合わせ

栄養書庫へのご質問、ご相談、
メディア掲載希望の方は
お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ
トップへ戻る