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未来を変える衝撃の新成分NMN

近畿大学農学部応用生命化学科 准教授
澤邊 昭義 工学博士

澤邊昭義博士

人類の見果てぬ夢、不老長寿を叶える?

NMN——今、大いに注目されている成分です。
2015年にNHKの特集番組※でNMNのアンチエイジング作用がセンセーショナルに取り上げられ、それをきっかけに関心を持たれた方も多いのではないでしょうか。
実はNMN自体は昔から知られているものなのですが、2011年にワシントン大学医学部の今井眞一郎教授の研究チームが糖尿病における効果を発見、さらにはアルツハイマー型認知症や心臓疾患への効果も確認されたことが、世界的に注目を集める発端となりました。2020年以降日本でも商品化が可能になると、たちまち市場が形成され、「若返りの薬」として関心が高まっています。ブームと言っても過言ではありませんが、単なるブームには終わらないと私は思っています。

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)とは

NMNの何がすごいのか。その前に、NMNとは何かを確認しておきましょう。
NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)はビタミンB3から作られる物質で、NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)という物質の前駆体です。
前駆体とは、一連の生化学反応の過程においてある物質(この場合NAD)が生成される前段階の物質のこと。最新の研究は、NMNから変換されるこのNADこそアンチエイジングにおいて最も注目すべき物質である、と示唆しています。

NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)とは

そもそもNADはすべての生命体において、細胞内のエネルギー産生に必須の物質です。体内で自然に作られていますが、残念なことに、加齢に伴い生産量が減少していきます。つまり歳を取ればエネルギー不足になるわけで、エネルギーが得られなければ生きていくことはできません。NAD量の低下は、臓器や組織の機能低下あるいは老化関連疾患の発症に重要な関連があることがわかってきています。

長寿遺伝子(サーチュイン)を活性化する成分

ところで、サーチュイン遺伝子というのをご存知でしょうか。詳しくは本文に譲りますが、その活性化により老化や寿命の制御に重要な役割を果たすとされ、長寿遺伝子あるいは抗老化遺伝子とも呼ばれて話題になりました。NADはこのサーチュイン遺伝子の活性化という役割も担っているらしいのです。
つまり、NADは老化制御のキーポイントである、ということ。NADを増やすことができればサーチュイン遺伝子を活性化させ老化を遅らせる効果を期待できる、と考えられています。

となると、加齢とともに減っていくNAD量、大いに気になります。牛乳や野菜などの食品にも含まれてはいますが、ごく微量であって、それで充分に補えるのかというと現実的にはまず無理です。絶食すると、エネルギー産出の要求に応えて身体がNADを増産しはじめます。運動もまた有効です。ただ、確実に、安定的に補給するという点で、NADの前駆物質である NMNを摂取するのが最も効果的な方法です。

サーチュイン遺伝子イメージ

あらゆる可能性を持つNMN

NMNのブームはこういった一連の研究成果を背景としています。まだすべてが解明されているわけではありませんが、一過性のブームに終わらないだろうと私が思うのは、現在も進められている優れた臨床研究によってもっと多くのことが明らかにされるのが確実だからです。この分野の第一人者である今井教授は、NMN投与によるサーチュイン遺伝子活性化の効果について以下のような可能性を挙げています。

加齢に伴う体重増加の抑制/エネルギー代謝の促進/身体活動の上昇/インスリン感受性の亢進/脂質代謝の改善/骨格筋ミトコンドリアの改善/主要代謝組織での老化に伴う遺伝子発現変化の抑制/免疫細胞数の改善

老化を止めることはできませんが、可能な限り遅らせる、それがアンチエイジングの取り組みです。これまでの研究の多くは、「抗酸化(活性酸素の生成を阻害)」や「抗糖化(最終糖化産物AGEsの生成を阻害)」によって老化を抑制するというものでした。「サーチュイン遺伝子の活性化」はアンチエイジングへの新たなアプローチです。
その鍵を握るNMN——あらゆる可能性を持つ、というのも決して大げさではないと思います。

※2015年1月、NHKスペシャル「寿命はどこまで延びるのか」より


澤邊 昭義(さわべ あきよし)

工学博士
近畿大学農学部応用生命化学科 准教授

1991年近畿大学大学院工学研究科応用化学専攻博士後期課程修了(工学博士)
1991年米国マサチューセッツ工科大学 博士研究員
1993年近畿大学 農学総合研究所助手、講師、助教授
2000年近畿大学 准教授(農学部)
専門分野:生物環境学、生命資源化学研究略歴:様々な植物から有用性物質の探索を行い、食品、化粧品へ応用した実績を持つ。近年は、機能性表示食品へ応用可能な新規関与成分の探索研究も実施中。環境管理技術研究会「環境管理技術」編集委員(2009年~)。日本ブドウ・ワイン学会 理事/編集委員(2011年~)。

栄養書庫発行 : 『Nutrient Library-33 NMNの秘密』より

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