プロテオグリカンの抗炎症作用
プロテオグリカンの美肌効果について語るとき、その抗炎症作用を欠かすことはできません。抗炎症作用と聞いて、それは美肌効果と無関係ではと疑問に思う方も多いでしょう。けれども、じつはニキビや肌荒れ、日焼け等のトラブルは、炎症の一種なのです。
炎症を引き起こすサイトカインを抑え、抗炎症サイトカインの働きを活性化させる
肌のしわやしみ、たるみなどの老化現象は、炎症を引き起こすサイトカインTNF-α(腫瘍壊死因子α)の働きによって加速します。
TNF-αは、また糖尿病、関節リウマチ、骨髄移植時にみられるGVHD(移植片対宿病)などの病態の増悪因子でもあります。プロテオグリカンは、このサイトカインの働きを抑えるだけでなく、逆に炎症を抑える抗炎症サイトカイン(IL-10)の働きを活性化。二重の効果で炎症を抑制します。そのため、肌のトラブルだけでなく炎症性疾患や自己免疫疾患の予防治療にも、その効果が期待されています。
色素沈着の改善にも作用
また、日焼けは皮膚が炎症を起こした状態です。炎症が治まっても色素が沈着し、加齢とともにしみとなって肌に表れます。プロテオグリカンは炎症を抑えるだけでなく、色素沈着の改善にも作用。経口摂取でも、目立っていたしみが少なくなることが明らかになっています。細胞試験では、しみの元であるメラニン色素生成抑制の効果も確認されています。
対症治療と根本治療
このように、プロテオグリカンには、肌のダメージを防ぎ修復する作用だけでなく、肌細胞そのものをみずみずしく再生する働きがあります。対症療法と根本治療の両方の働きを持った、肌のアンチエイジングの万能成分として、これからも様々な製品への応用が期待されています。
■プロテオグリカン美容液の塗布に関するヒト試験
対象:40代~60代の健康な女性 8名
高純度プロテオグリカン(PG)1%および防腐剤としてメチルパラベン0.15%を含むPG美容液を連続12週間毎日朝晩2回洗顔直後に塗布し、第三者機関(大手町パーククリニック/東京都千代田区)において、使用開始直前および12週間経過後の2回において、顔の肌状態の測定を行った。
■プロテオグリカン水溶液の飲用(経口摂取)に関するヒト試験
対象:40代~60代の健康な女性 6名
高純度プロテオグリカン100mg相当を含むPG溶液100mlを連続12週間朝食前および就寝前の2回飲用し、第三者機関(大手町パーククリニック/東京都千代田区)において、使用開始直前および 12週間経過後の2回において、顔の肌状態の測定を行った。
栄養書庫発行 : 『栄養書庫フォーカス-1 奇跡の成分 ナチュラルプロテオグリカン 日本語 2017年改訂版』より