
細胞の生命活動を支える核酸
私たちの体は、無数の細胞からできています。肌、筋肉、血液、内臓、神経、免疫細胞。多くの細胞の中で、生命活動の中心を支えているのが「核酸」です。
DNAとRNA、それぞれの役割
核酸とは、DNAとRNAの総称です。DNAは体をつくるための生命の設計図。RNAは、その設計図を読み取り、必要な情報を細胞へ伝えるメッセンジャーとして働きます。DNAには体を形づくる情報が保存され、RNAはタンパク質づくりや遺伝子の調節に関わります。近年はmRNAワクチン、siRNA、アンチセンス核酸など、RNAを活用した次世代医療の研究も進んでいます。
核酸をつくるヌクレオチド
核酸を構成する基本単位がヌクレオチドです。ヌクレオチドはDNAやRNAの材料になるだけでなく、細胞分裂、組織の修復、免疫細胞の増殖にも必要とされます。つまり核酸は、細胞を支える生命活動の基本素材なのです。
核酸とエネルギーの深い関係
さらに核酸は、「情報」だけでなく「エネルギー」とも深く関わっています。
細胞のエネルギー通貨と呼ばれるATP※もヌクレオチドの一種です。また、NAD+はエネルギー代謝やDNA修復、サーチュインの働きに関わり、ミトコンドリア機能や老化研究でも注目されています。
核酸から広がる生命のしくみ
核酸は単なる「遺伝子の材料」ではありません。設計図を保存するDNA、情報を働きへつなげるRNA、エネルギーを支えるATP、修復や代謝に関わるNAD+。これらはすべて、ヌクレオチドという共通の基盤を持ち、細胞の中で互いに関わり合っています。
核酸を知ることから始まる健康づくり
老化や疲労、肌の変化、免疫機能、認知機能、筋肉の衰え。その背景には、DNAの損傷、修復力の低下、ミトコンドリア機能の低下など細胞レベルの変化が関係していると考えられています。核酸を知ることは、細胞を知ること。年齢を重ねても健やかな体づくりを考える第一歩です。
※ATP(アデノシン三リン酸)は、すべての生物の細胞内に存在し、生命活動に必要なやりとりを行う化合物のこと
ひと目でわかる核酸のしくみ


核酸は、設計図を保存するDNA、情報を伝えるRNAとして働きます。また、その構成単位であるヌクレオチドは、ATPやNAD+にも利用され、細胞の働きを支えています。
栄養書庫発行 : 『よくわかる健康サイエンス-16 核酸/ Nucleic Acid 最新研究エビデンス集』より















