眼の能力や健康に関わるルテインとゼアキサンチン
「ルテインとゼアキサンチンを摂取すると、眼の機能向上に関係するMPOD値が高くなること」以外にも、その後の研究でルテインとゼアキサンチンが眼の能力や健康に関わることが分かってきました。
ルテイン、ゼアキサンチンの有名な研究としては、2014年、アメリカ・ジョージア大学の「ビジョンサイエンス&ヒューマンバイオファクターラボ」で行われたHammond博士らの研究があります。
実験によって眼の機能の向上を確認
この実験は、115人の健康な方を対象として行われました。そこで評価された項目は、ルテイン、ゼアキサンチンと MPODの増加だけではなく、「グレア不能」「色コントラスト感度」「光ストレス回復」など、「ルテイン、ゼアキサンチン摂取によって眼の健康には、どんな変化があるのか」を測定しようとする多様なものでした。
グレアは「物の見えづらさを生じさせるような、まぶしさ」のことで、グレア不能とは「まぶしい光に対する許容(どこまでを「まぶしい」と感じるかの範囲)」のことです。
また、色コントラスト感度は「ある対象を別の対象物や背景と、はっきり区別できる能力」のことで、このコントラスト感度が高まると暗い場所での視力が高まります。
実験の結果、ルテイン、ゼアキサンチンを摂取した場合、いずれの項目についても、眼の機能を向上させたという結果が出ました。
ブルーライトの影響
自然光、人工光を問わず、ほとんどの光源にはブルーライトが含まれていることをご存知ですか?
適度なブルーライトは、私たちの自然な睡眠や起床サイクルを規則正しくしてくれるために有益なのですが、過剰なブルーライトに長期的に曝露され続けると、私たちの視覚には悪影響です。
最近、テレビ、スマホ、タブレット、パソコンモニターなどのデジタル機器が普及しました。こうしたデジタル機器の光源として多くの機器では「発光ダイオード」(LED)が使われていますが、このLED光源も通常かなりのブルーライトを放射します。
ブルーライトに曝されると、体にはどんな悪影響があるのでしょうか?
ブルーライトフィルターとして機能するルテインとゼアキサンチン
ブルーライトは眼の奥で散乱することによって、頭痛、かすみ目、ドライアイ、眼の疲れ、各種視機能の低下、睡眠への悪影響などを引き起こします。
私たちの眼に蓄積されるルテインとゼアキサンチンは、こうした有害なブルーライトを吸収し、フィルターとして機能します。
ブルーライトは380nm~495nmの波長を持つ可視光線ですが、ルテインとゼアキサンチンの吸光度ピークがブルーライトの波長体と重なっているので、ルテインとゼアキサンチンはブルーライトを吸収するよう働きます。
栄養書庫発行 : 『Nutrient Library-10 ルテインの秘密』より