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バイオジェニックス化粧品が美肌菌の増殖を促進する可能性

実験

バイオスキンケアとは

近年、多くの化粧品メーカーで美肌菌によるスキンケア効果に注目が集まっています。これは「皮膚上の美肌菌を増加させた場合、美肌菌が産生するスキンケア産物の増加も見込まれ、より一層のスキンケア効果を長時間にわたって皮膚に享受できる」という研究結果に基づいています。こうした新しい肌へのアプローチにより、美肌菌の増殖を促進させる成分を用いた化粧品、いわゆるバイオスキンケア商品が多数販売されるようになりました。

バイオジェニックス

こうしたバイオスキンケアが注目されるなか、長崎国際大学の研究チームでは、豆乳の乳酸菌代謝から調整された乳酸菌生産物質「バイオジェニックス」が、アミノ酸、有機酸、イソフラボン等の成分が豊富に含まれていることを示す重要なデータが得られました(図1)。

■乳酸菌が作り出す「バイオジェニックス」(図1)

乳酸菌生産物質が美肌菌を育む乳酸菌が発酵・増殖を行い、さまざまな物質を作り出した成果物を「バイジェニックス」と言います。腸内フローラを介さずに直接腸から吸収されて体内で作用するため、腸活としても注目を集めています。

バイオジェニックス

その結果、乳酸菌生産物質を配合した新たな基礎化粧品の研究開発が行われ、そのスキンケア効果を検証するための臨床試験が実施されました。

乳酸菌生産物質が及ぼす美肌菌への影響

この臨床試験では、被験者が乳酸菌生産物質を含む基礎化粧品を4 週間使用した結果、被験者の額から検出される美肌菌数が臨床試験前の3.8 倍に増加。蒸散量の抑制を介して水分量も1.2 倍に改善されたことが報告されています(図2)。また被験者を対象としたアンケートからは、保湿の改善を強く実感したことに対して驚きを示す感想や、肌のハリやシミの改善に関する所見も見出されています。

■美肌菌に対する乳酸菌生産物質化粧品の影響(図2)

豆乳の乳酸菌代謝から調整された乳酸菌生産物質を含む基礎化粧品を被験者に4週間使用させたところ、美肌菌数が平均値レベルで臨床試験前の3.8倍に増加し、蒸散量を抑制することで水分量も1.2倍に改善されました。

美肌菌数比較
出典:「乳酸菌生産物質の機能性と基礎化粧品への応用」野嶽勇一、松本菜季、本多英俊、榊原隆三(2014-5)FRAGRANCE JOUNALより改変

今後、乳酸菌生産物質が及ぼす美肌菌への影響が、分子レベルで解明されていくことで、さらに効果的なバイオスキンケアの進化につながると考えられています。

栄養書庫発行 : 『よくわかる健康サイエンス-5 美肌菌きれい研究ブック』より

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