
筋肉量は全体重の約40%
私たちの体は、約400~600個の筋肉で覆われており、筋肉量は全体重の約40%を占めています。筋肉の種類は大きく分けて骨格筋、平滑筋、心筋の3つ。健康寿命に大きく関わるのは、自分の意志で動かすことができる「骨格筋」です。骨格筋は、運動機能だけでなく、姿勢維持、体温調節、基礎代謝の維持、血糖値の調節など、多岐にわたる役割を担っています。
骨格筋の働き
歩く、走る、持ち上げるといった動作は、骨格筋の収縮によって実現します。複雑な動作も、複数の筋肉が協調して働くことで可能になります。 立っている、座っているといった姿勢を維持するのも骨格筋の働きです。姿勢を保つための筋肉が弱くなると、猫背になったり、バランスを崩しやすくなったりします。
体温維持に貢献
筋肉が活動する際に発生する熱は、体温維持に貢献します。寒い時には、筋肉を震わせることで熱を産生し、体温を維持しようとします。また、筋肉は安静時でもエネルギーを消費します。筋肉量が多いほど基礎代謝が高くなり、エネルギー消費量が増え、太りにくい体質になります。
血糖値の調整
そして、筋肉は糖をエネルギー源として利用するため、血糖値の調整にも関与していす。筋肉が糖を取り込むことで、食後の血糖値の上昇を抑えることができます。
加齢による筋肉の減少
筋肉量の変化は、成長や加齢の影響を大きく受けます。幼児期から思春期にかけて筋肉は順調に発達し、成人期にピークを迎えます。ただし、30歳頃から少しずつ減少し始め、加齢とともに筋肉量の減少速度は加速します。特に70歳以降は筋肉の減少が加速、動作の低下や転倒リスクが考えられます。

『最高の健康生活 5つの新常識』より

