
THCとCBD
カンナビノイドのなかで最もよく知られているのが、マリファナの主成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)と、精神作用のないCBD(カンナビジオール)です。どちらも1930〜1940年代に認知されていましたが、化学構造が明らかにされたのは1963年のこと。これをきっかけに世界中で大麻の研究が行われるようになりました。


CBDの健康価値を認める動きが
1970年代からマリファナの薬効はおもにTHC が担っていると考えられていましたが、研究が進むにつれてさまざまなカンナビノイドの薬理作用が知られるようになってきました。2013 年にアメリカCNN が放映した「WEED」という特集番組で、少女のシャーロットちゃんの難治性てんかんがCBD オイルによって劇的に改善されたことが報じられ、これがCBDの効果が世界中に知られるきっかけとなりました。
CBD製品に期待が高まる
CBDは臨床試験において、けいれん、発作、不安、吐き気、その他の健康上の問題を緩和する効果を得て、それらが査読付きの何千という研究によって明らかにされてきました。そのため、欧米を中心に2012 年頃から、CBDが高い濃度で含まれる製品が数多く開発され、一般食品として販売されるようになりました。
CBDはTHCと違って精神作用のないことで世界的な人気を集めていますが、カンナビノイド利用の観点からはどちらも医療的価値がある成分です。
カンナビノイドの種類
アサのカンナビノイドは現在144種ほどが知られており、生合成経路と化学構造によって細かく分類されています。


栄養書庫発行 : 『カンナビノイドマスター入門』より