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栄養書庫 NUTRIENT LIBRARY

アルツハイマー型認知症予防への新たな可能性

コーヒー豆

脳の糖尿病と呼ばれるアルツハイマー型認知症

認知症は、脳梗塞などが原因の「脳血管性認知症」と、「アルツハイマー型認知症」の2つに大別されます。アルツハイマー型認知症は、脳内の血糖値が上がることで、脳の委縮や神経の変性が起きる病気で、「脳の糖尿病」とも呼ばれます。

脳内の血糖値をコントロール

このアルツハイマー型認知症を、コーヒーを飲むことで予防できるかもしれません。コーヒーに含まれるポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が、脳内の血糖値を抑制し、エネルギー代謝を高めることがわかったのです。また、クロロゲン酸には神経を保護する作用もあり、これら2つの働きから認知症予防に役立つと考えられています。

海馬の神経細胞を活性化

アルツハイマー型認知症でとくに深刻なのは、記憶障害です。これは、短期記憶をつかさどる「海馬」という部分に、激しい委縮が起きてしまうのが原因です。クロロゲン酸は、この海馬の神経細胞を活性化させることが岡山大学の伊東秀之准教授(現在、岡山県立大学教授)により明らかになりました。

クロロゲン酸の1つであるカフェオイルキナ酸

また、筑波大学の磯田博子教授による動物実験で、コーヒーに含まれる数種類のクロロゲン酸の1つである「カフェオイルキナ酸」に、アルツハイマー型認知症を予防する効果があることがわかりました。

カフェイン投与で記憶力改善の報告

コーヒーに含まれるカフェインをマウスに投与したところ、投与しないマウスに比べ記憶力の低下が改善された、との埼玉医科大学の森隆准教授らの報告もあります。
今後さらに研究が進めば、アルツハイマー型認知症の予防への新たな可能性が広がるでしょう。

海馬の神経細胞活性化実験
神経突起伸展促進の比較

出典:岡山県立大学 伊東秀之教授の研究
Ito, H., Sun, X.-L., Watanabe, M., Okamoto, M. and Hatano, T. (2008) Chlorogenic acid and its metabolite m-coumaric acid evoke neurite outgrowth in hippocampal neuronal cells, Biosci. Biotech. Biochem., 72 (3), 885-888. DOI:10.1271/bbb.70670
http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1271/bbb.70670

栄養書庫発行 : 『Nutrient Library-5 コーヒー豆の健康・美容力』より

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