ユーグレナに含まれる59種類の栄養素
ユーグレナはビタミンB群、ビタミンEを始め、特有成分であるパラミロンを含め59種類もの栄養素を含んでいる理想的な天然の食品です。動物と植物両方の栄養素を持っているため、人間が体外から吸収するしかない必須アミノ酸(9種類)やミネラル、不飽和脂肪酸群など、すべてをユーグレナから摂ることができます。これだけの栄養成分が、ひとつの生き物に含まれているというのは、大変珍しい例とされています。
栄養素の質やバランスの良さ
また、含まれている栄養素の質やバランスが良いこともユーグレナの特徴です。アミノ酸スコア100の卵の白身と同じくらい、アミノ酸がバランスよく含まれており、特に摂りにくい亜鉛は75mg/100gとクロレラの約77倍、ビタミン類はエビオス酵母と同レベル、不飽和脂肪酸には動脈硬化を予防するEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)も非常に多く含まれています。
ユーグレナには植物にある細胞壁がなく、周りが細胞膜なので消化率はなんと93.1%。本来なら吸収効率が低いような栄養素を、より効率的に体内に取り込むことができるのです。
地球の未来の食糧問題を解決する切り札
ユーグレナは体内で人間に必要な栄養素の多くを作り出すことが出来ます。それも、水・太陽光・二酸化炭素があれば光合成をして育つことから、地球の未来の食糧問題を解決する切り札として、何十年も前から世界中で研究されています。
1995年に国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)を受け、大阪湾でユーグレナの培養実験をしました。ユーグレナは太陽光さえ十分に与えれば、40%の炭酸ガスの中でも育ちます。大阪湾に800m×800m×1mの生け簀を造り、大阪ガスと火力発電所から出る炭酸ガスを吹き込んでユーグレナを太陽光で培養すれば、1日でユーグレナ乾燥粉末5000tが培養できます。このユーグレナ800m×800m×1mの生け簀だけで19万人を養える計算になりますので、大阪湾にこの生け簀を40基浮かべれば、大阪府内の人口約750万人を支えることができる可能性が高いと発表しました。
現在、世界には飢餓に苦しむ人々が8億人以上いると言われています。海洋や過酷な環境下でも培養できるからこそ、発展途上国の飢餓問題や地球全体の食糧問題を解決する糸口として注目されています。
次世代燃料としても注目
ユーグレナは光合成によって二酸化炭素を固定して成長する時に、油脂分を作り出します。これをバイオ燃料の元として利用することが可能なのです。また、ユーグレナは放射線に耐え無重力状態でも増殖するので、地球だけでなく火星での燃料や宇宙食としても利用できる可能性があり、NASA(アメリカ航空宇宙局)にも注目されています。
栄養書庫発行 : 『Nutrient Library-16 ユーグレナ・パラミロンの秘密』より