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栄養書庫 NUTRIENT LIBRARY

人類と菌の共生の歴史

微生物

生命の進化と腸内細菌

私たち人間は、進化の歴史を「菌」と共に歩んできました。その歴史は、太古の時代にさかのぼります。
地球上の生命がまだ海で暮らしていた頃、魚の体表を覆っていた“ぬめり”には豊かな細菌叢が存在していました。やがて生命が陸上へ進出すると、腸内細菌叢がより重要な役割を担うようになったと考えられています。腸は、体の中に抱えた“小さな宇宙”のような存在です。

太古の海

菌が人類を支えてきた?

氷河期には、人類の個体数が数百人規模にまで激減したといわれています。そこから再び世界中に広がることができた背景には、多様な食文化への適応や、腸内マイクロバイオームとの共生も、その一因と考えられています。腸内細菌の多様性は、環境への適応と関係していた可能性があると考えられています。
そして現代。マイクロバイオーム研究が進み、腸内細菌のバランスは、肥満や糖尿病、アレルギーに加え、認知機能との関連についても研究が進められています。こうした研究は、「菌と共に生きてきた人類の歴史」を新たな視点から理解する手がかりとなっています。

未来へつなぐ腸内環境

あらためて伝えたいことは、菌の多様性を守ることの大切さ。幼い頃からいろいろな食材を食べ、自然に触れる機会を持つこと。それが、子どもたちの健やかな腸内環境づくりにつながると考えられています。
菌は常に私たちと共にありました。そしてこれからも、私たちの進化や健康と深く関わる存在であり続けるでしょう。人類の歴史を振り返ると、腸を大切にすることは未来の世代への贈り物なのだと気づかされます。その腸でつくられる短鎖脂肪酸は、健康との関わりが注目されている“小さな贈り物” といえるのかもしれません。

自然と触れ合う親子

栄養書庫発行 : 『よくわかる健康サイエンス-13 腸内細菌がみんな元気に!短鎖脂肪酸を育てよう』古田雄一郎の知っ得! マイクロバイオーム③より

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