
グルコースがATPに変わる最初のステップ
ミトコンドリアがエネルギーを生み出すのに必要な材料は、食物(主に炭水化物)を消化して得られるグルコース(血糖)です。グルコースが細胞内に取り入れられると、「解糖系」と呼ばれる過程を経てピルビン酸になります。解糖系は酸素を使わない反応で、その過程でグルコース1分子からATPを2個生み出します。
原始生物が使っていた“酸素なし”のエネルギー法
これは酸素が地球上に存在しなかった頃の原始生物(古細菌)がエネルギーを作り出したのと同じ反応ですが、わずかなATPしか生み出さなかったため、その時代の生物の活動は限定されていました。
光合成の登場と地球を変えた酸素の大増加
その後、27億年前に光エネルギーを利用して水と二酸化炭素から有機物を取り出す「光合成」を行う生物が現れ、酸素が大気中に放出されていきました。
酸素は嫌気性生物にとっては猛毒で、多くの生物が絶滅したといわれています。

酸素を武器にした好気性生物の誕生
一方、酸素を利用してエネルギーを生み出すミトコンドリアの祖先、好気性生物(バクテリア)が現れます。好気的代謝では、酸素を使ってより大きなエネルギーを作りだすことができるようになりました。このエネルギーが、その後の爆発的な生物進化の原動力になったのです。
ミトコンドリアとの共生が生命進化を加速させた
現在の私たちの細胞には必ずミトコンドリアが存在しています。これは大きなエネルギーをもとめて、原生生物がミトコンドリアを体内に取り入れ、共生するようになったからだと考えられています。
■ミトコンドリアの起源
原始の地球に誕生した「古細菌」はエネルギー産生システムとして解糖系しか持っていませんでした。その後、酸素を使って大量のATPを作ることができるバクテリアが出現し、古細菌に入り込み、ミトコンドリアに進化したと言われています。

栄養書庫発行 : 『よくわかる健康サイエンス-3 神様の贈り物 ミトコンドリア活性で老い知らず』より















