カンナビノイドマスター入門
■栄養書庫編集部/発行
■佐藤 均 薬学博士(昭和大学 薬学部 教授)/監修
■B5サイズ オールカラー56ページ
■価格 1,650円(税込)
■発行日 2024年10月5日
■単行本
改正大麻等法の詳細からカンナビノイドの最新情報まで
1990年代に、人体に大麻草に含まれるカンナビノイドに薬理学的に反応するレセプター(受容体)があることが発見され、その受容体と結合する内因性カンナビノイドが解明されました。それまで知られていなかったこの生化学的信号伝達の仕組みは「エンドカンナビノイドシステム(ECS)」と呼ばれ、多くの科学者が注目するところとなりました。
ECSは恒常性維持や免疫システムのバランスを維持する働きを担っていると考えられ、多くの基礎研究データやさまざまな臨床試験が世界中で積み重ねられてきました。さらに内因性カンナビノイドが痛み・認知・神経・老化・感情・免疫の調節などに深く関わっていることが証明され、カンナビノイドの欠乏や働きの不調によって疾患が引き越されることが分かってきました。 科学的なエビデンスのもと広範囲の有効性が期待されるようになり、2018年には世界アンチドーピング機構(WADA)がカンナビノイドのひとつであるCBDをドーピング薬物の対象外とし、2019年には世界保健機構(WHO)が大麻の有効性と安全性を見直し、カンナビノイドの医療価値を勧める勧告が出されました。
日本では2023年に「大麻から製造された医薬品は禁止、研究も禁止」という1948年制定の大麻取締法が改正され、これまでの部位規制からTHCの残留限度値による成分規制となり2024年12月に改正大麻等法が施行されます。
当書では、将来的にカンナビノイドの利用が患者や医療の貢献につながるために、カンナビノイドの有用性を一人でも多くの方々に知って頂けるよう、カンナビノイドの基礎知識から作用と適応疾患まで最新の研究データを基に解説いたします。