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骨粗しょう症の予防に乳酸菌生産物質

背骨をおさえる

骨粗しょう症

骨密度が低下して骨の強度が下がり、骨折しやすくなる病気を「骨粗しょう症」と言います。骨粗しょう症で骨がもろくなると、つまづいて手やひじをついたり、くしゃみをした時など、わずかな衝撃で骨折してしまうことがあります。

骨粗しょう症の患者数は増加傾向

骨粗しょう症は、加齢、ビタミンDやカルシウム不足、エストロゲンの低下などが原因で、誰にでも起こりうる病気と言えます。高齢化の進む日本では患者数が増加傾向にあり、日本骨粗鬆症学会の発表によると、2015年度は総人口の10%にあたる約1,300万人が骨粗しょう症とも言われています。

骨折から寝たきりのリスク

骨密度は20歳前後をピークに40歳半ばまでほぼ維持しますが、加齢や女性の閉経などによって低下していきます。特に女性の場合は50歳前後からの低下が顕著です。がんのように直接命にかかわる病気ではありませんが、骨折から寝たきりになり介護が必要になるなど、ロコモティブシンドロームの原因になる可能性も高いため、気を付けたい病気です。

骨密度と骨質の劣化を抑える

乳酸菌生産物質は骨粗しょう症を予防する効果があることが分かりました。骨構造解析研究所が行った骨粗しょう症モデルマウスを使った試験で、飲料水に1%、2%、5%の乳酸菌生産物質を含ませて与えたところ、骨密度や骨質の劣化抑制作用が認められています(図1、表1、表2)。

■乳酸菌生産物質の骨粗しょう症予防効果(図1、表1、表2)

卵巣摘出マウスを用いて、乳酸菌生産物質の骨粗しょう症によって生じる骨塩量および骨梁構造の劣化抑制効果を調べた。4週齢の卵巣摘出マウス(+偽手術)をコントロール群と乳酸菌生産物質1%投与、2%投与、5%投与群に分け、12週飼育した後に大腿骨の骨密度などを計測した。2%群で全骨密度が有意に高値を示し、BMD※減少が抑制された。さらに、2%、5%群では骨梁の密度や数などの維持が認められた。

※BMD:一定量の骨の中に含まれるミネラルの量を示す指標。骨粗しょう症の診断に用いられる。

大腿骨骨密度測定
※写真「【論文】骨粗鬆症予防報告書(B1)」のP19から流用
骨密度測定結果
骨梁構造解析結果
※出典:「骨粗鬆症モデルマウスを用いた乳酸菌生産物質の骨粗鬆症予防効果に関する基礎的研究」株式会社骨構造解析研究所より引用

乳酸菌生産物質が高齢者のQOLを保つ

骨粗しょう症予防としてビタミンK2やクエン酸、ピクノジェノールなどが注目を集める中、乳酸菌生産物質もこれらと同様の予防効果が期待できる食品として期待されています。

栄養書庫発行 : 『Nutrient Library-30 乳酸菌生産物質の秘密』より

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