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栄養書庫 NUTRIENT LIBRARY

口のささいなトラブルを見逃がさない

怪我している歯

オーラルフレイルとは

高齢者の口に関する衰えについて、「オーラルフレイル」という概念が生まれました。第1段階「社会性/心のフレイル期」を経て、第2段階「栄養面のフレイル期」(滑舌の低下、食べこぼし・わずかのむせ、噛めない食品が増えるなどの口腔機能における軽微な衰え)がオーラルフレイルとして位置付けられ、身体的フレイルの入口と定義されています。

噛む力が衰えると筋力も衰える

まず筋肉の衰弱により咬合力(=噛む力)が衰え、硬い食べ物を咀嚼することが難しくなり、よく噛まないまま飲み込むことによって消化不良となり胃腸への負担が増大します。そのうち噛むことが億劫になり、軟らかい食べ物中心の生活へと変わって、ますます筋力は衰えてしまいます。

歯の本数と咬合力の関係

さらに加齢とともに歯の本数が少なくなることで、当然噛む力は弱くなります。一般的に歯の本数が20本を下回ると咬合力の低下が著しくなると言われています。

歯の本数比較

だ液量の減少がオーラルフレイルを加速させる

噛むことにより分泌されるだ液には、食べ物の消化を助けるだけではなく、同時に口腔内に溜まる雑菌の繁殖を防ぐ効果があります。ですから、だ液量の減少は歯周病の原因となり、オーラルフレイルを加速させるのです。

オーラルフレイルを軽視しないこと

オーラルフレイルの些細な衰えの段階を軽視し見逃してしまうと、徐々に不可逆的な身体面のフレイル期(第3段階:顕著なサルコペニア・ロコモティブシンドローム・低栄養など)に移り変わっていき、最終的には重度介護期(第4段階)に突入してしまいます。

オーラルフレイル段階
栄養(食/歯科口腔)からみたフレイル化~フレイル(虚弱)の主な要因とその重複に対する早期の気づきへ~東京大学高齢社会総合研究機構 ・ 飯島勝矢 厚生労働科学研究費補助金(長寿科学総合研究事業)虚弱・サルコペニアモデルを踏まえた高齢者食生活支援の枠組みと包括的介護予防プログラムの考案および検証を目的とした調査研究(H26年度報告書より)

栄養書庫発行 : 『よくわかる健康サイエンス-2 フレイルってなに?』より

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